【面接に進める職務経歴書 8事例】あなたの魅力を最大限に引き出す

転職活動において、採用担当者に自分を効果的にアピールするための「職務経歴書」。
これは、単なる職歴の羅列ではなく、自分の強みや実績を企業に伝えるための“戦略的な自己PRツール”です。

本記事では、職務経歴書を通じて

「自分の能力や長所に気づく」

「これまでの職務に自信を持てるようになる」

「面接にも強くなる」

といったメリットを得るための具体的な方法を解説します。

また、

応募企業に合わせた内容の調整や、

見やすさの工夫、

作成前に押さえておくべき基本ルール、

キャリアの振り返り方、

構成の選び方

まで、実践的なステップをわかりやすく紹介します。

初めての方でも迷わず書けるよう、段階的に職務経歴書の完成をサポートします。
あなたの魅力を最大限に引き出す一枚を、この記事と一緒に作り上げましょう。

職務経歴書とは？応募者に有利にする作成法！

職務経歴書は、仕事の経験や実績を伝えるための大切な書類です。

自分の働いてきた内容を振り返りながら、次の仕事につなげるための準備にもなります。

職務経歴書とは、これまであなたが経験してきた仕事内容や実績をA4サイズ1〜2枚程度にまとめ、採用担当者に提出する書類です 。

履歴書があなたの過去の経歴を簡潔にまとめるものだとすれば、職務経歴書はあなたのキャリアを「自由な形式で詳しく語る」ためのものです。

職務経歴書を作成する最大のメリットは、応募先企業に対して、あなたがどのような実務能力や強みを持っているかを具体的にアピールできることです。

では、具体的にどんな気づきや変化があるのか、見ていきましょう。

自分の能力や長所、強みに気づくことができる

職務経歴書を作ると、自分でも気づかなかった得意なことが見えてきます。これまでのキャリアを振り返ることで、自分では意識していなかった得意なことやスキルを発見できるようになるんです。

仕事での経験を書き出すことで、「こんなこともできたんだ」と再発見するきっかけになりますよ。

たとえば、接客の仕事で「お客様に感謝された経験」があったとします。

当時は当たり前だと思っていたことが、振り返ると立派な長所や強みになります。

「相手の気持ちを読み取る力」や「人に安心感を与える対応」が、自分の武器だと気づけます。

そういった経験を書き出すことで、応募先にも伝えやすくなります。

気づいた強みをもとに、どんな仕事が合うかも想像しやすくなります。

自分の働き方や得意なことを言葉にするだけで、前向きな気持ちになれます。

次の転職でも、自信を持ってアピールできるようになります。

自信が持てるようになる

職務経歴書を書くことで、自分のがんばりや実績が見える形になります。自分のことを深く知ることで、自己肯定感が高まり、面接でも自信を持って話せるようになりますよ。

そして「ここまでやってきたんだ」という実感が、自信へとつながっていきます。

数字や実績を思い出すことで、「これはアピールできる！」と感じることもあります。

「営業成績がチーム内1位だった」や「新人教育を任された」など、実績を具体的に書きましょう。

実績は、面接でも強い武器になります。

書類を通して、自分にしかない経験や力が整理され、自信になります。

面接でも堂々と話せるようになり、採用の可能性が上がります。

「ちゃんとやってきたんだ」と思えることが、何より心強い味方です。

自己PRの材料が整理され、面接に強くなる

職務経歴書をしっかり作ると、面接で話す内容に迷いません。自分のキャリアを整理する過程で、面接で聞かれそうな質問への答えも自然と準備できるからです。

どんな実績があるか、どんな工夫をしたかを伝えやすくなります。

面接では、「どんなことを意識して仕事をしていたか」をよく聞かれます。

事前に書き出しておくことで、すぐに思い出して話すことができます。

職務経歴書は、面接の「台本」としても使えます。

自分の言葉で説明できるようになれば、企業にも好印象を与えます。

準備がしっかりできていれば、面接の不安もぐっと減ります。

面接の成功率を上げるためにも、丁寧にまとめておきましょう。

作成する前に知っておきたい基本ルール

職務経歴書は、ただ過去の仕事を並べるだけでは意味がありません。

職務経歴書は自由な形式で作成できますが、企業が知りたいことを、わかりやすく、伝わる形でまとめるために、押さえておくべきポイントがいくつかあります。

ルールを守って書くことで、企業に正しく伝わり、評価されやすくなります。

ここでは、職務経歴書を作るときに気をつけたいポイントを紹介します。

応募企業に合わせて記載する

職務経歴書は、応募する企業によって書き方を変えるのが基本です。職務経歴書は、応募先企業が求める人材像に合わせて内容をカスタマイズすることが大切です。

同じ内容を複数の企業に使い回すのは避けましょう。

すべての企業に同じ内容で出すのは、八方美人的なイメージなって面接官の印象には残りません。

たとえば、接客業なら「お客様対応力」、事務職なら「ミスなく正確に処理できる力」が求められます。

同じ経験でも、企業によってアピールする部分を変えるのがポイントです。

求人票をよく読んで、「この会社では何が求められているか」を考えてから書きましょう。

企業に合わせた内容にするだけで、「この人に会ってみたい」と思われる確率が上がります。

手間はかかりますが、応募先ごとに工夫することが成功への近道です。

特別感のある書類は、面接への道を開いてくれます。

履歴書より詳しく書く

職務経歴書は、履歴書とちがって、もっと詳しく自分の仕事を伝える書類です。

履歴書に書ききれなかった内容を補足し、より具体的に記載します。職務経歴書と履歴書で同じ内容を繰り返すのは意味がありません。

仕事内容や成果、役割などを具体的に書くことが大切です。

たとえば、「営業をしていました」だけでは不十分です。

「月30件の新規訪問を行い、年間契約数を40％増やしました」と書くと、説得力が増します。

自分の立場やチーム内での役割を書くのも大切です。

読み手は「この人はどれくらい活躍したのか」が知りたいのです。

具体的な内容ほど、相手に伝わりやすく、評価されます。

職務経歴書では、自分の価値を数字や事実でアピールしましょう。

見やすさを意識する

職務経歴書は、忙しい担当者が短時間で読みやすいように作ることが大切です。自由様式だからこそ、レイアウトや文字の大きさ、フォントに気を配り、採用担当者が読みやすいように工夫しましょう。

見やすいレイアウトは「相手にわかりやすく説明する能力」のアピールにもつながります。パッと見て、どこに何が書いてあるのかわかるようにしましょう。

たとえば、「担当業務」「成果」「スキル」と分けて書くだけで見やすさが変わります。

全体をA4サイズ1～2枚に収めると読みやすくなります。

見た目に気をつけるだけで、読む側の負担がぐっと減ります。

見た目の整理は、内容の印象にも影響します。

丁寧に書かれた書類は、それだけで誠実さが伝わります。

わかりやすくまとめることが、採用への第一歩です。

面接を想定してまとめる

職務経歴書は、面接で聞かれる内容を意識してまとめることが大切です。

面接では職務経歴書の内容に基づいて質問されることが多いので、「どんな質問が来るか」「どう答えるか」を想定しながら作成すると、スムーズに受け答えができるようになります 。

面接で深掘りされることを先に書いておきましょう。そうすることで、面接官との言葉のキャッチボールがスムーズに進みますよ。

たとえば「なぜ転職したのか？」や「どんな工夫をしたか？」はよく聞かれます。

事前に書いておけば、自信を持って答えられます。

書くときは「課題 → 工夫 → 成果」の順にまとめると、話しやすくなります。

数字や具体的なエピソードを入れると、面接官の記憶にも残りやすくなります。

自分の言葉で説明できるように、内容を整理しておきましょう。

面接で話す内容が決まっていれば、緊張せずに話せます。

職務経歴書の具体的な作成手順

職務経歴書は、いきなり書こうとすると手が止まってしまいがちです。

順番に以下のステップで進めれば、だれでもしっかりとした書類が作れます。

ここからは、誰でも実践できる作成手順を1つずつ解説していきます。

流れに沿って取り組めば、自然と良い職務経歴書が完成します。

自分のキャリアを徹底的に振り返る

まずは、これまでの職務経歴を紙に書き出してみましょう。アルバイト経験でもアピールできることがあるので、すべて書き出すことが大切です。

細かい作業やちょっとした工夫も、あとで役に立つ情報になりますよ。

たとえば「販売職」なら、販売以外にも在庫管理や発注、売場づくりなども思い出して書きます。

「いつ」「どこで」「何をしていたか」を時系列で書くと整理しやすくなります。

日々のルーティンの中に、自分なりの工夫があったら忘れずに書きましょう。

成功体験や感謝されたことは、すべて書き出してみてください。

書くことがないと思っていても、振り返るうちにどんどん思い出せます。

まずは書き出すことから始めましょう。

自分の強み・長所を整理する

キャリアを振り返る中で見えてきた「能力」や「強み」を整理しましょう。

自分の魅力を知ることで、どこをアピールすればいいかがわかります。

たとえば「人と話すのが好き」で接客を楽しく続けられたなら、それが強みになります。

「数字に強い」「丁寧で正確」など、仕事をするうえで活きる特性を見つけましょう。

褒められた経験や、よく頼られたこともヒントになります。

自分では当たり前でも、他の人にはできないことかもしれません。

小さな強みも、転職では大きな武器になります。

「自分らしさ」を言葉にできれば、書類も面接も強くなります。

マスターシートを作成する

応募企業ごとに職務経歴書を作成するのは大変なので、まず「自分の職務経歴や能力をすべて網羅したマスターシート」を作成しておきましょう。
マスターシート効果的な利用法は、自分の仕事歴やスキルを全部まとめ、このシートから必要な情報を取捨選択すれば、効率的に職務経歴書を作成できます。

たとえば「2018年～2022年：販売業」のように、業務内容を箇条書きで記入します。

実績数字や達成率、役割、評価されたこともどんどん書き足しましょう。

このマスターシートを元にして、企業ごとの職務経歴書を作成すれば効率的です。

たった1つのマスターシートで、面接準備にも使える優れものです。

時間はかかりますが、一度作ればずっと使えます。

転職活動の成功率を上げるためにも、必ず作っておきましょう。

応募企業に合わせて内容を決定する

マスターシートができたら、次は応募企業の「求人票」や「ホームページ」から、彼らが求める人物像を読み解きます。そして、自分のマスターシートから、その企業にアピールできる内容を選び出し、具体的に記載する内容を決定します。

すべてを載せるのではなく、相手に伝わる部分だけを残すのがコツです。

たとえば、営業職を応募するなら「売上アップ」「顧客との関係構築」の経験を強調しましょう。

事務職なら「正確な処理」「書類管理」のスキルが役に立ちます。

その企業が大切にしている価値観にも目を通して、内容を寄せていくと効果的です。

企業のサイトや求人情報をよく読んで、マッチする内容を中心にしましょう。

「この人なら活躍してくれそう」と思われる内容にするのが大事です。

伝える情報は、相手に合わせて選ぶことがポイントです。

構成と記載スタイルを選ぶ

職務経歴書は、どんな構成にするかで印象が大きく変わります。

職務経歴書の冒頭部分には、「標題」「氏名」「日付」「職務経歴」が必須です 。その他の項目（取得資格、自己PR、志望動機など）は、自分の強みを最大限にアピールできるように自由に選びましょう。

経験や実績が伝わりやすい形式を選ぶことですよ。

編年体式、逆編年体式は、これまでの流れを見せたい人に向いています。

キャリア式は、業務ごとに成果をアピールしたい人におすすめです。

スキル重視の構成にすれば、「自分に何ができるか」が明確になります。

応募先に合わせてスタイルを変えると、読み手に伝わりやすくなります。

どの形式でも、見やすさとわかりやすさを忘れないことが大切です。

読み手の気持ちになって、伝わる構成にしましょう。

職務経歴書の記載例

ここからは、職務経歴書の具体的な作り方・書き方の記載例をご紹介します。

(注：この章、記載例図は「ハローワークインターネットサービス」を援用しております。)

同じ職種への転職の場合の職務経歴書 記載例（編年体式）

同じ職種への転職では、「自分が経験者である」という事実を示し、即戦力として活躍できることを伝えることが最大の強みとなります。

そのため、前職での業務内容や成果、習得した知識やスキルを、具体的かつ分かりやすくまとめて記載することが重要です。

同じ職種への転職の場合の職務経歴書は、編年体式で記載するのが効果的です。

異なる職種への転職の場合の職務経歴書 記載例（編年体式）

異業種・異職種への転職では、多くの場合「未経験者」として見なされます。

そのため、
　① なぜその職種・業種に挑戦したいのか
　② 応募先の仕事内容を十分に理解した上で応募していること
　③ その仕事を遂行できる能力や適性を備えていること
の3点を明確に伝えることが大切です。

転職が多い場合の職務経歴書 記載例（キャリア式）

転職回数が多い場合、採用担当者からは
「なぜこれまで転職を繰り返してきたのか」
「採用しても短期間で退職するのではないか」
といった疑問を持たれる可能性があります。

そのため、これまでの転職によって得られた前向きな成果
　①スキルや知識の幅が広がったこと
　②各職場で成果を残してきたこと
　③多様な分野への関心や旺盛な好奇心があることなど
を具体的に伝え、さらに長く働く意欲があることをしっかりアピールしましょう。

これまで派遣就業していた場合の職務経歴書 記載例（フリースタイル）

派遣社員として専門職に従事していた場合、その専門知識やスキルは大きなアピールポイントとなります。
社員としての勤務にも応用・発展させられる点に目を向けましょう。

そのため、これまでの派遣業務を丁寧に振り返り、応募先企業で活かせる要素を見つけ出して積極的にアピールすることが重要です。

これまでアルバイト就業していた場合の職務経歴書 記載例（フリースタイル）

アルバイトやパートでの勤務であっても、実務経験やスキルによっては責任ある業務を任されることがあります。
社員としての勤務にも応用・活用できる点に目を向けましょう。

そのため、これまでのアルバイト・パートでの業務内容をしっかりと分析し、応募先企業で活かせる要素を見つけ出して積極的にアピールすることが大切です。

アピールできる要素が少ない場合の職務経歴書 記載例（編年体式）

応募職種との関連性が低く、これまでの職歴からアピールできる要素が限られている場合は、自身の適性や潜在能力、将来性を強調しましょう。
具体的には、応募職種に適した興味分野や行動特性、性格面などを示すことが効果的です。

また、学生時代の取り組みや社会活動の経験から、自分の潜在能力や適性を裏付けるエピソードを紹介する方法も有効です。

初めて転職の場合の職務経歴書 記載例（逆編年体式）

同じ会社で同じ業務を長期間続け、今回が初めての転職となる場合は、これまで培ってきた能力・知識・経験の中から、自社だけでなく他社でも通用し、応用できる要素を見極めてアピールしましょう。

同じ会社で長く勤めていて初めて転職の場合の記載書式は、逆編年体式が効果的です。

職歴が短い場合の記載例（編年体式）

勤務期間が短かった場合でも、ビジネスマナーや基礎的な実務スキルを習得したこと、仕事に対する意欲や前向きな姿勢があることなど、必ず評価できるポイントは存在します。
それらをしっかりと見極めてアピールしましょう。

また、短期間で退職した理由については、採用担当者が納得できるよう、明確かつ誠実に説明することが大切です。

まとめ

職務経歴書は単なる過去の記録ではなく、未来のキャリアを切り開くための大切なプレゼン資料です。

しっかり準備すれば、あなたの魅力を最大限に伝えられ、採用の可能性が高まりますよ。

よくあるQ&A

職務経歴書とは何ですか？

職務経歴書は、これまでの仕事内容や実績をA4サイズ1〜2枚程度にまとめ、採用担当者に提出する書類です。履歴書より詳しく、自由な形式でキャリアやスキルを具体的にアピールできます。

職務経歴書を作るメリットは何ですか？

自分の能力や強みに気づける、仕事への自信がつく、面接で話す内容を整理できるなどのメリットがあります。面接の成功率を高める心強い味方となります。

職務経歴書作成の基本ルールは？

企業ごとに内容を変える、履歴書より詳しく書く、見やすいレイアウトにする、面接を意識してまとめることが重要です。読み手の立場に立って、わかりやすくまとめましょう。

職務経歴書はどのように作成すれば良いですか？

まずキャリアを振り返り、強みや長所を整理します。次に、全情報をまとめたマスターシートを作成し、応募企業に合わせて内容を取捨選択。最後に構成や形式を選んで仕上げます。

応募企業ごとに職務経歴書を変えるべきですか？

はい。求人票や企業情報を参考に、求める人材像に合わせて内容をカスタマイズしましょう。特別感のある書類は面接への道を開きます。

見やすい職務経歴書の作り方は？

見出しで項目を分け、改行や空白、箇条書きを活用しましょう。全体をA4サイズ1〜2枚に収めることで、担当者が短時間で内容を把握できます。

職務経歴書の構成はどう選べば良いですか？

これまでの流れを見せたい場合は編年体式・逆編年体式、業務ごとの成果をアピールしたい場合はキャリア式がおすすめです。応募先に合わせて形式を選びましょう。